002|透かし印刷【デザイナーのための印刷研究所】
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「半透明の紙」といえば、
トレーシングペーパー・パラフィン紙・グラシン紙などがあります。

また、日本の伝統的な和紙でも透かし模様を入れることができ
高度な技術の追求によりその精度は日々進化してます。
 
実は、印刷でも絵柄や文字を透かせることができるんです。
 
紙からではなく、印刷から。
手軽で、自在に透かし模様を入れることができるのが
 
透かし印刷です。

透かし印刷を封筒に施した一例

オフセット透かし印刷

 

透かし模様の印刷をオフセット印刷方式で可能とした印刷手法です。

 

常温で固化しない液状の樹脂を紙に浸透させ

光の透過率を変えることによって紙を透かせて見せることができます。

 

また、通常のオフセット印刷機で作成できるため

透かし用紙を一から抄造するよりもはるかに安価に製造できるのです。

透かし封筒に色紙を入れた一例

包装紙に、文具に、インテリアに。
幅広い用途でご使用いただける透かし印刷。
しかし、実際に印刷して見てみないと、思った通りの
透かし具合で印刷できるか心配ですよね。
そんな皆様のために

検証

 

透かし印刷で

❶ どのくらい紙が透けるの?
❷ 印刷ではインキを2度刷りをすると濃くなるので
 透かし印刷も同じように濃くなるのでは?

検証スタート

検証物

 

用 紙 : 純白ロール紙 はまゆう(数十種の用紙でテストをした結果、

      弊社が最も透かしインキの適正があると判断した用紙です)

      ※透かし印刷の適正用紙は他にもあります。印刷検証資料で使用する用紙は、増刷する際に都度

       変更しておりますのであらかじめご了承ください。用紙名は右上002の下に記載しています。

インキ : オフセット用透かしインキ

色 数 : 3色(透かしインキ+透かしインキ+グレーインキ)

    ※ピンク色の部分が透かし版です

     (黒い文字はグレーで印刷します)

線と帯部分は、同じ絵柄で1度刷りと2度刷りの部分を
比較できるようにしました

透かしインキ1版目

透かしインキ2版目

印刷結果

002画像差し替え.jpg

検証物を見ると、透かしインキの乗ったところは
全て透けているのがわかります。

そして、1度刷りと2度刷りで透け方が違うのは一目瞭然。

検証前の想定通り
透かしインキも他のオフセットインキと同様
2度刷りをすることでインキが濃く乗るので、その分
インキが浸透して透け具合が強くなっています。
 
ただ、強く透けるのが良いということではなく
透け方の度合いを把握できれば
デザインに合った表現ができるということです。
(透け具合は是非、実際の検証物をご覧になってください)

補足事項

 

透かしインキを使用する際は下記のことに注意が必要です。
 
・ 透かしインキは固化乾燥しないので、後工程の印字・後加工・箔押しなどができない場合もある
  ため、全て検証の必要があります。
・ 透かしインキの上には通常インキはきれいに乗らないため、通常の絵柄は透かし部分を避ける
  必要があります。
・ 透かしの絵柄が細かいものは表現しきれない場合があります。
・ 透かしの程度は用紙によって異なります。
・ 通常オフセットインキに使用している植物油(乾性油)を併用しています。この成分は徐々に
  黄変します。  また、インキ膜厚の厚いほど、印刷後の経過時間が長いほど、保管場所の温度が
  高いほど、変色の程度が大きくなります。
・ 時間の経過とともに、にじみが発生します。
・ 透かし印刷に他の印刷物を重ねて保管した場合、時間の経過や荷重のかけ方によっては透かし
  インキが他の印刷物の絵柄に影響を及ぼす可能性があります。
・ 乾燥は最低3日間必要とし、その後加工になります。
・ 全面に透かしを入れるなど、透かしの面積が大きい場合は前もってご相談ください。

透かし印刷で目新しい印刷物を。

デザインによって透け具合をお選びください。

新しいアイディアを、透かしにのせて。

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