004|色上質紙に透かし印刷【デザイナーのための印刷研究所】
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002の透かし印刷でお話ししましたが・・・

オフセット透かし印刷 とは
 
透かし模様の印刷をオフセット印刷方式で可能とした印刷手法です。
 
常温で固化しない液状の樹脂を紙に浸透させ
光の透過率を変えることによって紙を透かせて見せることができます。
 
また、通常のオフセット印刷機で作成できるため
透かし用紙を一から抄造するよりもはるかに安価に製造できるのです。

透かし印刷を封筒に施した一例

「純白ロール紙が一番、透かし印刷の適正があります」と言いましたが

他の用紙でも数十種類のテストしている透かし印刷。

他の用紙の結果も見てみたいですよね?

例えば、カラフルな色上質紙なんていかがでしょう。

爽やかな色を揃えてみました。

検証

 

色上質に透かし印刷をすると

どうなるの?透けるの?

・・・見てみたい!

検証スタート

検証物

 

用 紙 : 紀州色上質紙 特薄口 (ラベンダー/若竹/山吹/水/りんどう)

インキ : オフセット用透かしインキ

色 数 : 3色(透かしインキ+透かしインキ+グレーインキ)

 

※ピンク色の部分が透かし版です(黒い文字はグレーで印刷します)

印刷結果
 

検証物を見ると、
透かしインキの乗ったところは
全て透け感が出ました。
ただ、純白ロール紙より透け感は
薄く、「透けている」 というよりは
「ニュアンス」という印象です。
普通の印刷では見られない、美しい
印刷物になりました。

特に透け感が出たものは
色の薄いラベンダーで、
若竹・りんどうなど色の濃いものは
透け感は少ないように感じます。

紀州色上質紙 特薄口。
透け具合は是非、
実際の検証物をご覧になってください。

補足事項

 

透かしインキを使用する際は下記のことに注意が必要です。
 
・ 透かしインキは固化乾燥しないので、後工程の印字・後加工・箔押しなどができない場合もある
  ため、全て検証の必要があります。
・ 透かしインキの上には通常インキはきれいに乗らないため、通常の絵柄は透かし部分を避ける
  必要があります。
・ 透かしの絵柄が細かいものは表現しきれない場合があります。
・ 透かしの程度は用紙によって異なります。
・ 通常オフセットインキに使用している植物油(乾性油)を併用しています。この成分は徐々に
  黄変します。  また、インキ膜厚の厚いほど、印刷後の経過時間が長いほど、保管場所の温度が
  高いほど、変色の程度が大きくなります。
・ 時間の経過とともに、にじみが発生します。
・ 透かし印刷に他の印刷物を重ねて保管した場合、時間の経過や荷重のかけ方によっては透かし
  インキが他の印刷物の絵柄に影響を及ぼす可能性があります。
・ 乾燥は最低3日間必要とし、その後加工になります。
・ 全面に透かしを入れるなど、透かしの面積が大きい場合は前もってご相談ください。

透かし印刷と色上質紙のコラボレーション。

様々な用紙で透け感をお楽しみいただけます。

イメージに合うニュアンスを探してみてください。

検証物のサンプルは資料請求フォームよりお問い合わせください

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