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パソコンで制作された印刷データは通常モニターで見た通り紙に印刷されますが、透明もしくは色の強い媒体に印刷するとその限りではありません。

印刷手法や印刷機にもよりますが、きちんとその絵柄を媒体に反映させたい場合は 下に白を印刷する 方法があります。

今回は透明塩化ビニール素材の「透明塩ビステッカー」のデータ作成について解説します。名前の通り素材が透明なので、印刷を透けさせないために白インクを下にひく必要があります。この白インク用のデータ(白版データ)が今回のポイントになります。

まずは 白版データ の作り方です。

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白版データは、デザインデータと別のレイヤーで、ブラック(K)1色で作成します。

この時、白版データを透かせたくないデザインデータより0.1mmほど内側に入り込むように作ります。若干内側に入り込むようにデータを作ることで、絵柄から白版がはみ出ることなくキレイに仕上がります。

こちらは透明塩ビに白印刷とカラー印刷が重なるイメージ図です。

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デザインを表現するカラー印刷の前に白インクを印刷することによって、絵柄が透けることなくモニターで見るのと同じ見た目に仕上がります。白インクを印刷しない箇所にカラーで印刷するとデザインが透けて見えるので、モニターで見る印象とは違う表現になります。

※白い紙に貼る場合はその限りではありません

データの作り方がわかったところで…

白引きしたものと白引きしなかった印刷物を実際に見てみたくないですか?

そんなデザイナーの皆様のために

検証

同じ絵柄で、白引きをしたものと白引きをしなかったものを

印刷して見てみよう

検証スタート

各種データはこちら。

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(左)シールのデザインデータです。半分から上と下で同じ絵柄(猫ちゃん)を配置。

(中)白版データです。半分から上の方は白引きなし。下の方は白引きありです。

(右)カット用の半抜き型データです。この型通りに半抜きすることで、それぞれの猫ちゃんを個別にシールとして使用できるようにします。

今回印刷をお願いするのは、溶剤インクジェットプリンターを所有しているグループ会社の株式会社グラビティ(東京都杉並区)。印刷工程を見学するため、当印刷研究所スタッフがお邪魔してきました。

使用機材は2種類です。

●印刷・カット:Roland社製溶剤インクジェットプリンター(VersaCAMM)

プリント後に用紙を自由な形状にカットできる“プリント&カット機能”を搭載しているので、POPやシール・ラベルなど、様々な商材の制作に活躍します。

 

●ラミネート:ラミーコーポレーション社製ラミネーター(RedCancer1600CL)

溶剤インクジェットプリンターなどで印刷したシートをこちらでラミネートすることで印刷物を保護することができます。

インクの状態や細かい設定を確認して、印刷開始です。

インクジェットなので、オフセット印刷のようなスピードはありませんが、滑らかで綺麗な動きです。

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絵柄が見え始めて少しした時にグラビティのスタッフから「カラーが印刷される前に白が印刷されているのわかりますか?」との言葉。よく見てみると、カラーが印刷される前の白い耳が見えました!

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下地として、絵柄の下でしっかりと仕事をしているんだ…と感慨深くなりますね。

(猫の耳部分だから可愛さに感情移入してしまったのかもしれません)

印刷されました。これをラミネーターにかけていきます。

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印刷前もそうでしたが、ラミネート前も一回一回丁寧に小さい紙粉やゴミなどをコロコロで除去していました。この細かい作業も綺麗な仕上がりには欠かせないとのことです。

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ラミネートされたシートを再度溶剤インクジェットプリンターに戻します。

前述しましたが、この機種には “プリント&カット機能” が搭載されており、それによってシールの半抜きができます。位置合わせ用のトンボを使って繊細な位置調整を行い、半抜き開始です。

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想像を超えた滑らかな動きに驚きました。印刷シートの上をするするとカッターが動きます。目視では刃が見えなかったので、魔法のようでした。

(音が出ます)

これで完成です。

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同じ絵柄(猫ちゃん)の白引きありと白引きなしを比較して見てみます。

 

 

シートのままみると、違いはわかりません。

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しかしそれぞれをめくってみると、白引きがない方は白のイメージだった部分が透明になっていて、想定と違う出力結果に。

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ちなみに今回、透明塩ビの他に金テトロンにも印刷してもらいました。それがこちら。ピカピカなシートが眩しいです。こちらの方が印刷時の白版が見えやすいのでご覧ください。

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金テトロンはめくらなくても、白引きありと白引きなしの違いが見て取れます。

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下に白を引かないと、色が金色に負けて目立たない部分があります。白色や色が薄い部分の差が顕著に出ていますが、黒っぽい色はそんなに問題ないようです。

ちなみに、今回は金テトロンを使用しましたが、銀テトロンもあります。

銀の場合は、あえて下に白を引かないことでカラー部分がメタリックになるので、メタリックカラーをいかしたデザインにもオススメです。

今回は、透明・金色(銀色)の媒体に印刷する際の 白引き印刷 についてお話ししました。白引きに関しては印刷所によってデータの作り方が違う場合があります。実際に印刷する印刷所に事前にお問い合わせください。

今回の印刷検証資料は、生産スピードの関係で量産ができないので150部限定になります。ご興味のある方は早めにご依頼ください。

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今回の協力会社

株式会社グラビティは株式会社藤和のグループ会社です

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デザイナーのための印刷研究所【実験・検証室】

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