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前回の007では、PP加工時に印刷物の
“色が変化してしまう”現象をご紹介しました。
PP加工に関するお客様のお悩みは
実は他にも寄せられています。
「PPを貼った表紙がなんだか汚い」
「PPを貼った部分の絵柄がモヤモヤしてる」
…PPの圧着不良?と思えるこの現象、
もしかしたら 印刷時のアレ が原因かもしれません。
PPを貼る前の印刷工程、印刷機から印刷物が排紙される部分で
「プシュッ」と何かを印刷物に吹き付けています。
これは、オフセット印刷の工程では必要不可欠とされる
【パウダー(スプレーパウダー)】です。
スプレーパウダーとは
油性印刷で、印刷した用紙をすぐに重ねて積んでいくことは
インキが他の用紙に付いてしまうなどのトラブルの原因となります。
それらのトラブルを防ぐために、印刷紙面に撒くのが
スプレーパウダーです。
印刷物が重なる前にパウダーを撒き
紙と紙の間に隙間を作ることによって、
ブロッキングや裏移りなどを防ぎます。
実はとても繊細なオフセット印刷。
品質を保つためには多くの工程で細かな調整が必要です。
そんな中でスプレーパウダーは異物であり、印刷工程においても
印刷不良を招く原因となることがあります。
そして、PP加工をする場合も
印刷用紙とPPの間に異物が付着しているわけですから
PPが綺麗に圧着しにくいのです。
(もちろんパウダーを払う作業はしますが、完全には落としきることはできません。)
そういうわけで、印刷工程でも加工工程でも
スプレーパウダーはできれば使いたくないのです。
オフセット油性印刷でパウダーは裏付き防止のためには必須というけれど
パウダーを使わずに印刷することはできないのだろうか?
・・・その解決策、実はあるんです。
検証
パウダーを使わなくてもオフセット油性印刷はできる!
パウダーレスインキを使って印刷をし、パウダーを撒かないパウダーレスの印刷物と、
パウダーを撒いた従来の印刷物で、PP加工の仕上がりを比較してみよう。
検証スタート
検証物
用 紙 : OKトップコート+(135kg)
OKトップコートマットN(135kg)
インキ : オフセット用パウダーレスインキ
色 数 : 4色(CMYK)
加 工 : PP加工
(コート紙にはグロスPPで、マット紙にはマットPPで加工をします)
検証画像: 前回007の前段階での画像選定テスト印刷から、パウダーによるPPの影響が 見えやすい画像を選定。
こちらに決定しました。
実際にパウダーレスインキで印刷をし、
パウダーを撒いた印刷物とパウダーを撒いていない印刷物を作成。
それぞれにPP加工をし、その仕上がりの違いを確認する。
印刷結果
パウダーを撒いた通常の印刷物と
パウダーを撒いていない印刷物に
PPを貼ったものを並べてみました。
グラス部分のムラが目立ちます
下部の背景・商品部分のムラが目立ちます
実際の検証物でも見ていただきたいのですが
(検証資料請求は、お問い合わせフォームよりお気軽にお申し付けください)
パウダーありの方は、PP加工の仕上がりがムラになっていて
綺麗ではないのに対して、
パウダーなしの方は、PPが綺麗に圧着してムラがありません。
特にマットコート紙+マットPPの方が
その影響が顕著に見られます。
上質なイメージをもったパッケージなどに多用される
マットPP仕上げには綺麗な仕上がりが求められます。
オフセット油性印刷+PP加工の際、
仕上がりには特にこだわりたい!という場合には
このパウダーレス印刷は有効です。
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