印刷物を発注する際、使用する紙の種類と厚さを用途によって決める必要がありますが、紙の厚さはなぜか寸法ではなく重さで表されるため、数値を見てもイメージしづらく分かりにくい!という方も多いかもしれません。
今回は、印刷発注の際に必要な情報、印刷用紙の厚さ(重さ)についてお話しします。
▼ 目次
用紙の厚さを表す単位
印刷・製造に関わる工程では、使用する用紙を【種類】【厚さ】【量】という3つの要素で表現します。
例えば【 コート紙(種類)の 四六110kg(厚さ)を 2000枚(量)】という感じです。
厚さを表す単位が【 kg(キログラム)】? と思われるかもしれません。印刷周りでは一度に大量の用紙を扱うため、用紙は基本的に重さで取引されます。用紙の種類によって、1kgあたりの価格が設定されているのです。
用紙の重さは、総称して 斤量(きんりょう)と呼ばれます。
用紙の厚みは、斤量の数字が小さくなるほど薄く、数字が大きくなるほど厚くなります。
坪量と連量
用紙の斤量(重さ)を表す指標として、坪量と連量があります。
● 坪量 / 米坪量(つぼりょう/べいつぼりょう)|単位 g/㎡
1㎡あたりの紙の重量。
紙の重さに関する元となる数値で、原紙の種類に関係なく厚さを表すことができます。
● 連量(れんりょう)|単位 kg
1連の紙の重量。
1連(1R)は、規格寸法に仕上げられた紙1,000枚(板紙は100枚:1ボード連(1BR))のことで、その重量は紙の厚さを表す目安になります。
同じ坪量(同ベース)の紙でも寸法が大きくなれば連量も大きくなります。
ちなみに紙の連量は、最も品数の多い四六判ベースの連量に換算して比較することがあります。規定寸法が記載されていない場合は四六判ベースで記載されていることが多いです。
【 洋紙(上質紙)の 連量・坪量 早見表 】
四六判788×1090 mm | 45.0 | 55.0 | 70.0 | 90.0 | 110.0 | 135.0 | 180.0 | (kg) |
B列本判765×1085 mm | 43.5 | 53.0 | 67.5 | 87.0 | 106.0 | 130.5 | - | (kg) |
菊 判 636×939 mm | 31.0 | 38.0 | 48.5 | 62.5 | 76.5 | 93.5 | 125.0 | (kg) |
A列本判625×880 mm | 28.5 | 35.0 | 44.5 | 57.5 | 70.5 | 86.5 | 115.0 | (kg) |
坪 量 1000×1000 mm | 52.3 | 64.0 | 81.4 | 104.7 | 127.9 | 157.0 | 209.4 | (g/m²) |
相対的に厚さを表すもの
実際の重量ではなく、同一銘柄の中で相対的に比較して厚さを表しているものがあります。
色上質紙の「特薄口」「薄口」「中厚口」「厚口」「特厚口」「最厚口」「超厚口」などがその一例です。
紙の密度
紙の厚さは、斤量(坪量・連量)だけではなく、その用紙銘柄の密度によっても異なります。紙にはパルプがしっかり叩かれ引き締まった紙や、反対にパルプの繊維間に空気を含むふわっとした紙など様々なものがあります。
同じ重さの用紙でも前者のように叩かれた薄い紙や、後者のようにふわっと厚みのある紙などがあるので、特に本を作るときなどは【束見本】を作成して実際の厚みを調べておくと後々起こり得る様々なトラブルを回避できます。
最後に。
今回は紙の厚さについてお話ししました。
印刷案件の進行時には用紙の提案・束見本の提案もいたしますので、お気軽にご相談ください。
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